学生時代からの友人。
同じ子なし専業主婦。
共に今の生活を満喫し、
同じ立場同士で愚痴を言える貴重な相手。
多くを共有してきた人。
このままずっと変わらない関係が続くことを
心から願っていた。
その彼女から「妊娠した」と報告が。
・・・え?
え??
他の人ならまだしも、彼女が・・・!
なんとか「おめでとう」と言ったけれど
内心、全然「おめでとう」なんて気分じゃなかった。
彼女の選択を、
彼女の変化を、
素直に喜んであげられない自分。
そんな自分に嫌悪感を抱く。
呼吸がうまく出来なかった。
声がうまく出せなかった。
報告が電話で良かった。
喜ぶ表情なんてつくれなかった。
そうか・・・。
彼女は「産まない」のではなく「産めなかった」んだ。
今までの私の発言は
彼女を傷つけ続けていただけだったのか?
私が一方的に感じていた連帯感の中に彼女はいなかった。
私が鈍いだけだったのかもしれない。
気づかなかった自分がいけないのかもしれない。
だけど、自分勝手にも「裏切られた」と思ってしまう。
彼女にそんなつもりが無かったのは百も承知だけど、
都合良く利用された気分だった。
それほど大切な存在だった。
あまりにも多くの思い出を共有し、
あまりもの多くの夢を共有しすぎていた。
そして、さらなる自己嫌悪に沈む。
ああ、なんて歪んだ心!
深くよどんだ沼。
今は沈むにまかせよう。
未来の時間までが崩れ落ちるような喪失感。
自分の存在意義を見失うような嫌悪感。
今だけはその存在を認めておこう。
浮上する力を取り戻すまで。
その時は近い!
既に自分が進む方向は分かっている。
どこかで火が燃え上がり始めたことも。